再帰性とはーギデンズの理論から自分が変わる理由を紹介

再帰性とは自己啓発

自分は変えられるけど、他人は変えられない

こんな言葉を聞いたことがないでしょうか?

最近のベストセラー「Think clearly」(シンク・クリアリー)でも使われていた言葉です。

では、なぜ納得するのか?

社会学者ギデンズ再帰性から、自分が変わる理由を紹介します

そこから、自分が変わるのに、他人は変わらないと思うのはなぜかを考察します。

再帰性とは

再帰性とは、対象についての言及や観察の行為自体が、その対象に影響を与えることです。(広辞苑

つまり、自分の過去の振る舞いを反省的に捉えなおして、それを反映させながら自分自身を変化させていくことです。(社会学用語図鑑 参照)

詳しく見ていきます。

高校生

買い物に、レジ袋をつけてもらったよ。

このマイバッグ可愛い!

高校生

私も可愛いって思われたい。
そのマイバッグ私も持つことにした!

過去の自分の行為を振り返って、自分の後の行動に反映させます。

女の子は、自分の行為からマイバッグを持つ利点を見つけ出しました。

その行為を反省して、次はマイバッグを持つようになります。

再帰性は個々人の行為がつねに変化していくことを表しています

では、社会が変化した場合は何と言うのでしょうか。

構造化理論

イギリスの社会学者アンソニー・ギデンズ(1938~)は構造化理論を唱えました。

構造化理論とは、社会の守るべきルール(構造)自体が生まれていくプロセスを掴むことが社会学の課題だと考える理論です

この理論は社会が変化していくことを説いています。

再帰性と合わせて具体的に見ていきます。

高校生

買い物をしたら、レジ袋にいれるよ。

今月からレジ袋が有料になった。

高校生

買い物をしたら、マイバッグにいれるよ。

このように、社会のルール(ここではレジ袋有料)は固定的ではなくつねに生産されています

どうしてレジ袋が有料になったのか、プロセスを掴むことがここでの課題です。

まずは再帰性によって、人々が自分の過去を反省して変化していきます。

☑マイバッグが好評だった
☑環境に良いと言われた
☑マイバッグを持っていないことで、不利益を受けた

など、このような体験が個人に変化を与えます。

そして、このような個人が増えると新しくレジ袋有料化というルールが生まれました。
すると、またそのルールに対して変化が進みます。

☑袋が有料なのでマイバッグを持つようになった
☑社会ルールに従ってマイバッグをもった

変化が社会を変えていき、さらに社会が人を変えていきます

マイバッグの変化により、また変わるものがあります。

例えば、個人の接客の変化です。

日本の接客は海外よりとても丁寧だと言われています。

その丁寧さには、袋のサービスも含まれていましたがそれがなくなりました。

また変化が起きていくことが想像されます。

個人が変わり、社会ルールが変わり、また個人が変わり、を繰り返します

今回はマイバッグで説明しましたが、コロナの時代ではその変化がたくさんあることに気がつきます。

☑マスクをするようになったこと
☑リモートワークが進んだこと
☑消毒をするようになったこと

などなど、今の時代は変化をたくさん感じられます。

ギデンズは再帰性が近代社会の特徴であると考えました

なぜ近代社会の特徴として再帰性をあげたのでしょうか。
ギデンズは脱埋め込みを唱えました。

脱埋め込み

脱埋め込みとは、限られた時間と空間にいた人々がその枠に捉われなくなることです

インターネットや輸送技術が進む以前、私たちは地域にしばられていました。

やりたい仕事があればその場所に行かなくてはいけないし、その場所の人間関係が自分の主なものになります。

例えば、勉強をするために学校に行かなくてはいけないし、学校の人間関係がすべてだと思ってしまいます。

しかし、インターネットの普及によって勉強は他の場所でもできるようになりました。
それに、他でも人間関係が築けます。

近代になり、時間と空間の分離や技術の促進というグローバル化が進んだことによる変化です

高校生

自宅にいながら、アメリカの人と会話ができた!

いくつも人間関係が持てるね。

人々が地域に埋め込まれていたことから、脱する。
そのことを、脱埋め込みと言ったのです。

変化は多様です。

レジ袋の有料化で言えば海外の事情にも影響を受けています。

さらに、ギデンズは資本主義社会の特徴も再帰性をおびていると言いました。

近代は再帰性の時代

再帰性は社会ルールを変化させる(構造化理論)

脱埋め込みによる価値観の変化

これらによって、自分は変わっていきます。
次に再帰性の時代を見ていきます。

再帰性の時代から、自分は変わるけれど、他人は変わらないと思う理由をみていきましょう。

再帰性の時代から、他人が変わらない理由を考察

著者(ロルフ・ドベリ)累計250万部突破の世界各国で話題になった『Think clearly』(シンク・クリアリー)から理由を探っていきます。

この本は、最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法が書かれています。
その中で、自分が変わる理由にあたる部分をみていきましょう。

資本主義社会での競争における変化

筆者は『鏡の国のアリス』の一説を引用します。
「この国では、同じ場所にとどまりたければ全力で走りつづけなければなりません。」

つまり、資本主義経済では現状を維持するためには、周囲の変化に合わせて進化しなければ、生き残ることができない

このことが言いたいのだと筆者は述べていました。

高校生

変化しているのが、変化してないってこと?!

そうなるね。

例えば仕事。

グローバル化によって、物を売る競争相手は世界各国にまで広がりました。
個人ですら、敵にアマゾンを持つことができるのです。

そんな中ではより進化しなければ、生き残れません。

そして、仕事でなくてもプライベートですら、気を抜けばすぐに競争に巻き込まれてしまうと言います。

☑ツイッターのフォロワー数やいいねの数。
☑友人がダイエットに成功すれば、自分もダイエットをしようと焦る。
☑トレンドの服を見かけたら、それを身に付けようと思う。

どんなことに対しても、競争があるのが近代だと本では述べていました。

その競争に合わせて、自分が変わろうとしているのです。

このより良くなろうとする変化は再帰性です

自分では変化を感じているのですが、周りの評価は同じだったり変わっていないと思われています

他人は変わらないと思うのです。

ただし、この章で筆者は目の前のことだけを見て変わっていくと、全体が掴めなくなると忠告しています。

「軍拡競争に気をつけよう」と。

自分以外の人間の性格はけっして変えられない

ベストセラー『Think clearly』の20章の段落の見出しです。

「自分の性格の変化をコントロールするのは難しい。性格の変化の大部分は、遺伝子に組み込まれたプログラムに沿って起きているからだ。」

とあります。

では、変化しないのかというとそんなことはありません。

最近の研究では、私たちの性格は年月の変化とともにかなり変化することがわかっているそうです

再帰性の社会にいるので、自分は変化していると感じられます。

「ただ、その変化は私たちの内側で起きているうえに、ほんの少ししか変化しないため、自分ではそれに気がつかない。」と続けて述べられていました。

10年単位で比べてみると、自分が変化していることに気がつくのです

しかし、一つの謎があります。

これを読んでいるのは私ですが、筆者からすれば他人になるということです。

筆者は私のことを他人で、変わらない人物だと見ます。

それは、10年単位で変化を感じられる他人は限られているからです

他人も数年単位で比べてみると、変化していることに気がつきます。

ただしその変化は、自分も他人も気がつかないところで起きています

本ではこのように続けます。

「自分と波長の合う相手を選ぼう」と。

どうしても自分や他人を変えたい場合におすすめの一冊はこちら。
>>『超習慣術』メンタリストDaiGo

さらにもう一つ、自分の思い込みにも焦点を当ててみていきます。

私たちの中にある「自分像」は間違っている。

ロルフ・ドベリは私たちは「実際の自分」を高く評価しすぎる「自己奉仕バイアス」を持っていると述べています。

自己奉仕バイアスとは、成功は自分の力量によるもので、失敗は環境のせいだと考えてしまうことです。(心理学用語大全 参照)

これによって、自分のことを重要人物のように勘違いしてしまう、と本では述べられていました。

自分は変わっているのに、他人は変わらないと思うこと自体にも、この心理は働いているのかもしれません。

この章は、「本当の自分を知ろう」です。

ちなみに、私という実体はないという哲学はこちら。
>>「人間とは知覚の束である」ヒュームからみる多様性

再帰性とはー自分が変わる理由まとめ

社会学者アンソニー・ギデンズは近代を再帰性の時代だと言いました

☑近代化により、地域から脱する脱埋め込みが起こる。
☑個人が変化する再帰性が起こる。
☑変化から社会の守るべきルール(構造)自体が生まれていく。(構造化理論

これらは自分を変えていきます

そして、ベストセラー『Think clearly』から、自分は変わるけれど他人は変わらない理由をみました。

☑資本主義社会での、自分が変化することが変化しないというあり方。
☑10年単位でみれば、多くの人の性格は変化しているという最近の心理学調査。
自己奉仕バイアス」による思い込み

これらによって、自分は変わるけれど他人は変わらないと思います。

私はどんな変化をしているんだろう。

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